長期停電・断水で何がどの順に止まる?首都直下地震の想定から考える
公的な想定でも、水道とガスは数週間止まる
東京都が2022年に公表した被害想定(都心南部直下地震、マグニチュード7.3、冬の夕方)では、死者約6,150人、避難者は最大約299万人、帰宅困難者は約453万人とされています。
ライフラインの見込みは次のとおりです。
| ライフライン | 復旧の見込み |
|---|---|
| 電気 | おおむね4日後 |
| 上水道 | 約17日 |
| ガス(全面復旧) | 約6週間 |
これは地域全体の見込みです。建物や地域によってはさらに長くかかることも考えておく必要があります。
止まる順番の目安
事態によって違いますが、本書ではおおむね次の順に影響が出ると整理しています(目安です)。
| 時期 | 起きること |
|---|---|
| 直後〜数時間 | 停電、通信の混雑・不通、交通停止、キャッシュレス決済とATMの停止 |
| 数時間〜1日 | 断水(停電で給水ポンプが止まるマンションは特に早い)、店の品切れ、スマートフォンの電池切れが始まる |
| 2〜3日 | モバイルバッテリーが尽き始める。冷蔵庫の食品が傷む。トイレが使えないことが深刻になる |
| 1〜2週間 | 家庭の備蓄が尽き始める。ガソリン・灯油が手に入りにくい。ごみ収集が止まり衛生が悪化する |
| 1ヶ月〜 | 持病の薬が尽きる |
災害以外でも止まりうる
本書は地震だけでなく、大規模なサイバー攻撃によるインフラ停止や、武力攻撃・ミサイルも想定しています。サイバー攻撃では、建物は壊れていないのに停電・通信障害・決済停止が同時に起き、復旧の見通しが発表されにくいという特徴があります。弾道ミサイルは発射から10分もしないうちに着弾することがあるとされています(内閣官房 国民保護ポータル)。
電気が戻るときも注意
停電から復旧した瞬間に、倒れた暖房器具などから火が出る「通電火災」が起きることがあります。避難などで家を離れるときはブレーカーを落としましょう。
備えに落とし込む
- 電気:ライト、電池、モバイルバッテリー、電池式ラジオ
- 水:飲料水(1人1日3リットル)と生活用水
- トイレ:携帯トイレ(1人1日5回)
- 調理:カセットコンロとボンベ
- お金:決済が止まったときのための現金
この記事の出典
- 東京都防災会議 : 東京都の新たな被害想定 ~首都直下地震等による東京の被害想定~ 概要資料(2022年5月)
- 東京都 : 首都直下地震等による被害想定を公表(広報東京都 2022年7月号)
- 内閣官房 : 国民保護ポータルサイト(弾道ミサイル落下時の行動)
- 東京消防庁 : 地震に対する備え・行動(出火防止・通電火災)
よくある質問
- 首都直下地震でライフラインの復旧にはどれくらいかかりますか?
- 東京都の被害想定(2022年)では、停電の復旧はおおむね4日後、上水道の復旧に約17日、ガスの全面復旧に約6週間という見込みが示されています。地域や被害の状況によって前後します。
- 停電するとマンションの水道も止まりますか?
- 給水ポンプで水を送っている建物では、停電でポンプが止まると建物が無事でも水が出なくなることがあります。自宅の給水方式を管理会社に確認しておきましょう。
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数値は目安です。公的機関の最新情報と指示を優先してください。